タカヤマ君

今から30年以上も前のお話。
小学校3年4年の時のクラスメイトでタカヤマ君という友人がいた。お互いの家はちょっと離れていて、俺は自転車漕いで、彼の家まで行って、彼の家の庭や、彼の家の近くの公園で、良く遊んでもらった記憶がある。で、たまに、街のはずれあたりまで、冒険じゃないけど、自転車で繰り出すわけですよ(笑)。スタンド・バイ・ミーじゃないけどね。
この時、タカヤマ君の自転車は、ギア無しの彼の母親の自転車に乗っていた。サドル高さが簡単に調節できて、当時はミニサイクルと言っていたね。俺の自転車は、ナショナルの5段変速のセミドロップのサイクリング車である。でも、タカヤマ君は、ギア無しの自転車で、坂を俺を置き去りにするくらい、速く登っていった。ちなみに、この時の俺は、肥満児だったのよね。
今でも、この時の光景は忘れないんだよね。坂を立ち漕ぎで速く登るタカヤマ君はカッコ良かった。俺が40を過ぎた今になっても、坂(峠)に魅せられているのは、この時のタカヤマ君のように、俺も速く坂を登りたいからなんだろうなと、思う時がある。